この項目では、音節・仮名のヌについて説明しています。グルジア文字 のႿについては「ჯ 」を、ビルマ の政治家については「ウー・ヌ 」をご覧ください。
ぬ 、ヌ は、日本語 の音節 のひとつであり、仮名のひとつである。1モーラ を形成する。五十音図 において第5行第3段(な行 う段 )に位置する。清音 でありながら子音 は有声子音であり、濁音 や半濁音 は持たない。
概要 「ぬ」の筆順 「ヌ」の筆順 発音 : ぬ[ヘルプ /ファイル ]
ぬ に関わる諸事項 「ぬ」は日本語において音読されることが極めて少ない。特に常用漢字表 にて「ヌ」及び「ヌ」から始まる音読をする漢字は存在しない(訓読みは存在する。なお、表外音訓なら「奴」(ヌ)がある)。これは「ヲ 」「ン 」を除けば唯一である。 フランス語 の名詞や固有名詞をカタカナ転記する場合、ヌで終わるケースが少なくないが、これはフランス語の場合、子音で終わる単語のあとに曖昧母音/ə/をつけることがあり、このためne(/nə/)で終わる固有名詞が日本語話者の耳には「ヌ」と聞こえるためである。例: Joséphine(ジョゼフィーヌ、ナポレオン の最初の妻の例が有名)、Madeleine(マドレーヌ )、Antoine(アントワーヌ)。 「ぬ」は、日本語の古語 における完了の助動詞である。 2021年 2月より、集英社 による「ぬ」の文字で構成されたLINEスタンプ が販売されている。これは同社の漫画『ボボボーボ・ボーボボ 』の登場キャラクター ・ところ天の助 が愛用するハンカチにあしらわれた文字にスポットを当てたもので、全て漫画作者の澤井啓夫 による書字である[1] 。 ベトナム語 のチュノム 表記では「ヌ」が踊り字 として用いられている[2] 。 ビルマ人 の個人名。ビルマ連邦 首相を務めたウー・ヌ など。ビルマ人には姓がなく、ウー・ヌのウーは年上の男性への敬称のため、全名が「ヌ」となる[3] 。 バラエティ番組「トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜 」で行われた検証によると、「ぬ」は文字の線の長さがひらがなの中で最も長い。
状況的表現 漫画などの作中において、何の前触れもなく突然にゆっくりと顔を出すようなシーンを描く際に状況的表現として「ぬ 」「ぬっ 」「ぬ・・・ 」などと吹き出し の枠外に手書きで記載されることがある。
脚注 ^ “「ボーボボ」20周年、72時間限定で全話無料公開!完全描き下ろし“ぬ”スタンプも”. コミックナタリー . (2021年2月19日). https://natalie.mu/comic/news/416890 2021年2月19日 閲覧。 ^ (pdf) 榜𡨸漢喃準常用 Bảng chữ Hán Nôm Chuẩn Thường dùng . 河内 Hà Nội : 委班復生漢喃越南 Ủy ban Phục sinh Hán Nôm Việt Nam. (2023-1). p. 474. http://www.hannom-rcv.org/NS/bchnctd%20150123.pdf 2023年1月19日 閲覧。 ^ 髙橋昭雄 著「ビルマ人の名前と対人関係」、松本脩作、大岩川嫩 編『第三世界の姓名-人の名前と文化-』明石書店、1994年、120頁。
関連項目