バッファロー (地雷除去車)

バッファロー (地雷除去車)
基礎データ
全長 8.20m
全幅 2.59m
全高 3.96m
重量 車体重量 20,560kg[1]
最大重量 25,000kg[注 1]
乗員数 2+4名
装甲・武装
装甲 7.62mm NATO弾防弾
全車輪、車体中心部の防護装甲
主武装 M153 CROWS II
備考 積載量 38,680ポンド
搭載燃料 85ガロン
機動力
速度 105km/h(65mph)
エンジン マック ASET AI-400
直列6気筒
330キロワット(450HP)
懸架・駆動 アリソン HD-4560P オートマチック方式
6×6輪駆動(AWD)
行動距離 483km
データの出典 [1]
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バッファロー(Buffalo)は、南アフリカ共和国が開発した4×4輪駆動歩兵機動車キャスパー装甲兵員輸送車をベースにフォース・プロテクション(英語版)[注 2]が製造した6×6輪駆動地雷防護車である[2]MRAP-I カテゴリー3爆発物処理/IED除去車輌)に分類されている。

概要

車体に取り付けられた大型アームにより爆発物処理が行える。アームは、車内から操作することが可能であり、カメラセンサーなどもアームに装備されている。これにより安全に爆発物を解体する事ができる。バスほどの大きさであるのにもかかわらず、時速100km以上を出せる。

地中に仕掛けられた爆発物が万が一爆発した場合でもその爆発の爆風や衝撃を逃がせるように、シャーシはV字型車体と呼ばれる構造を採用している。また、BAEシステムズ社開発のL-ROD バー・アーマーを取り付けることにより、RPG-7対戦車ロケット弾攻撃などからの防御も行えるようになる[3]

車両に取り付けられたガラスの厚さは6インチであり、タイヤランフラットタイヤを装備している。

生産当初は武器は装備していなかったが、後からM153 CROWS II(遠隔操作式機銃)を車体上に搭載し、M240 7.62mm機関銃またはM249 5.56mm機関銃を搭載している例も見られる。

2004年にアメリカ軍は少数のバッファローを配備し、イラクでの運用を始めた。2008年6月までにフォース・プロテクション社は200両のバッファローをアメリカ軍向けに納品した[4]

2009年に、フォース・プロテクション社は改良型の"バッファロー A2"の生産を開始した。A2型の改良点は、走行装置・エンジンの改良、空調装備の改良などである。A2型の外見上の最もわかりやすい識別点は、フロントバンパーが大型化している事である。フォース・プロテクション社は2011年にジェネラル・ダイナミクス・ランド・システムズに吸収合併され、その一部となったが、バッファローの生産は継続され、A2型は2014年6月までに795両が生産された。

運用国

バッファロー運用国(青色)

アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国

200両のA1型、および約450両のA2型。

イギリスの旗 イギリス

18両[5]

カナダの旗 カナダ

当初5両[6]、2009年に10両が追加発注された[7][8]。最終的に19両がカナダ軍のアフガニスタンでの作戦(ISAF)で使用された。2011年にカナダ軍がアフガニスタンを撤退後は、アメリカ軍も含め本車のアフガニスタンでの運用は確認されていない。

フランスの旗 フランス

2008年に5両を受領[9][10]

イタリアの旗 イタリア

6両

画像

  • アメリカ陸軍のバッファロー。2008年、イラク、キルクーク。
    アメリカ陸軍のバッファロー。2008年、イラク、キルクーク
  • アメリカ海兵隊のバッファロー。2009年、アフガニスタン。
    アメリカ海兵隊のバッファロー。2009年、アフガニスタン。
  • ロボットアームを使用するバッファロー。2011年、海兵隊、キャンプ・レジューン。
    ロボットアームを使用するバッファロー。2011年、海兵隊、キャンプ・レジューン
  • クーガーと共に整列するバッファロー。2007年、イラク国内、海兵隊司令部。
    クーガーと共に整列するバッファロー。2007年、イラク国内、海兵隊司令部。
  • 迷彩塗装が施されたフランス軍のバッファロー。
    迷彩塗装が施されたフランス軍のバッファロー。
  • ロボットアーム先端部。
    ロボットアーム先端部。

登場作品

映画

『トランスフォーマー (映画シリーズ)』
『トランスフォーマー』
ディセプティコンの1人、ボーンクラッシャーが変形。アーム先端のクローは実際の車両よりもかなり大きめに作られている。
トランスフォーマー/リベンジ
ディセプティコンの1人が変形。ボーンクラッシャーの同型機だが作中ではビークルモードのみの登場。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 同ファクトシート
  2. ^ アメリカ合衆国サウスカロライナ州ラドソンにある地雷、爆風などからの防護専門の車両を製作している企業。

出典

  1. ^ Buffalo fact sheet Archived 2007年3月19日, at the Wayback Machine.
  2. ^ Buffalo Armoured Vehicle. armedforces-int.com
  3. ^ BAE’s LROD Cage Armor. Defense Industry Daily
  4. ^ “200th Buffalo MRAP delivered to military”. Upi.com (2008年6月6日). 2011年10月29日閲覧。
  5. ^ “Force Protection Receives Multiple Buffalo Vehicle Orders”. Business Wire (2008年11月13日). 2011年10月29日閲覧。
  6. ^ “Buffalo vehicle coverage on”. Defenseindustrydaily.com (2007年5月8日). 2011年10月29日閲覧。
  7. ^ “Force Protection, Inc. IN THE NEWS: Canadian Forces to Receive Additional Force Protection Vehicles”. Forceprotection.net. 2008年12月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年10月29日閲覧。
  8. ^ “Force Protection – Orders for an Additional 48 EROC Vehicles: Blast-Resistant Buffalo and Cougars – Industry News Release”. Canadian American Strategic Review. (2008年11月). オリジナルの2008年12月4日時点におけるアーカイブ。. https://webcitation.org/query?url=http%3A%2F%2Fwww.casr.ca%2Fdoc-news-force-protection.htm&date=2008-12-04 2008年11月4日閲覧。 
  9. ^ (フランス語) [“アーカイブされたコピー”. 2008年9月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年6月28日閲覧。 La Task Force 700 se prépare au théâtre afghan, 06/28/2008, TTU
  10. ^ French Military Orders Buffalo Vehicles from Force Protection, 07/23/2008[リンク切れ]

関連項目

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、バッファロー (地雷除去車)に関連するカテゴリがあります。
  • フォース・プロテクション社公式サイト(英語)
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