フタル酸ジイソブチル

フタル酸ジイソブチル

フタル酸ジイソブチル

別称
フタル酸ジイソブチルエステル、 1,2-ベンゼンジカルボン酸ビス(2-メチルプロピル)エステル、1,2-ベンゼンジカルボン酸ジ(イソブチル)、DIBP, DiBP, Palatinol IC
識別情報
CAS登録番号 84-69-5
PubChem 6782
EC番号 201-553-2
RTECS番号 TI1225000
  • O=C(OCC(C)C)c1c(cccc1)C(=O)OCC(C)C
特性
化学式 C16H22O4
モル質量 278.35 g/mol
外観 無色粘調液体
密度 1.038 g/cm3
融点

-37 °C (236 K)

沸点

320 °C (593 K)

への溶解度 1 mg/l (20 °C)
log POW 4.11
蒸気圧 0.01 Pa (20 °C)
危険性
主な危険性 有害 (Xn), 環境汚染 (N)
NFPA 704
1
0
0
Rフレーズ R50/53 R62 R63
Sフレーズ S36/37 S61
引火点 185 °C c.c.
発火点 400 °C
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

フタル酸ジイソブチル(フタルさんジイソブチル、Diisobutyl Phthalate、略号:DIBP)はイソブタノール無水フタル酸とからエステル化により製造される有機化合物である。化学式はC6H4(COOCH2CH(CH3)2)2、屈折率は1.488 - 1.492 (20 °C, D)

DIBPは無臭の熱および光に安定な可塑剤である。可塑剤としては、ニトロセルロースよりも安価であり、DBP (フタル酸ジブチル, CAS No.: 84-74-2)よりも密度や融点が低い特性を持つ。それ以外の特性はDBPと類似の為、DBPの代替物として利用される。

DIBPはセルロイド、ネイルポリッシュ、爆発物、塗料製造に利用され、あるいはメタクリル酸メチルと組み合わせて利用される。

消防法に定める第4類危険物 第3石油類に該当する[1]欧州連合RoHSにより、電子機器・電気機器への使用には規制を受ける[2]

脚注

  1. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
  2. ^ フタル酸エステル類に代わる代替素材を可塑剤に使用したPVC樹脂中の不純物分析 (PDF)日本電子株式会社)

関連項目

外部リンク

  • Human Health Hazard Assessment(英語)
  • Diisobutyl phthalate degradation by Fenton treatment(英語)