マハトマ・ガンディー胸像
マハトマ・ガンディー胸像(マハトマ・ガンディーきょうぞう、英: Mahatma Gandhi Statue)は、インド政府の寄贈により建てられたマハトマ・ガンディーの胸像。
2023年広島県広島市の元安川河岸緑地に建てられた像は高さ約2.2m(台座含む)、幅約1.8m、奥行約1.2m [1][2]。台座には日本語・英語・ヒンディー語で「非暴力の価値観の実践に生涯をささげた」「彼の信念は今なお、世界中の多くの人々に勇気と希望を与えている」などが書かれている[2]。
経緯
日本への原子爆弾投下によって被爆した外国人がいたが2023年時点でその全容は判明していない[3]ため、その中にインド人がいたかは不明である。インド政府は2022年に同様の胸像を国際連合に寄贈している[1][4]。
G7広島サミット開催が決定、サミット開催に先駆けて2023年4月シビ・ジョージ(英語版)駐日インド大使から広島市へ寄贈の申し出があり、広島市側はガンディーの理念や活動が平和都市広島の立場と一致するとして受け入れを決めた[1]。インド側は広島平和記念公園内への設置を求めたが、広島市側は許可せず[注 1]、結果元安川東岸の緑地になった[1]。2023年5月20日サミット開催期間中に、ナレンドラ・モディ首相以下インド政府関係者、松井一実市長、中谷元首相補佐官ら日本政府関係者出席の下、除幕式が行われた[2]。
2023年10月シビ・ジョージ駐日大使は長崎市を訪れその際に寄贈を申出し、長崎市は受け入れを決めた[6]。同年12月インド側は平和公園内への設置を要求するも、長崎市側は「平和公園は平和と人類愛をテーマに抽象的なモニュメントを受け入れてきていて、個人の像はコンセプトにそぐわない」として代わりに稲佐山公園への設置を提案したが、インド側はこれを拒否した[6]。その後2024年2月「原爆の当初の投下目標地点に近く、平和を感じられる憩いの場である」として眼鏡橋近くの中島川公園内への設置が長崎市・インド側双方合意で決定した[6]。ただ地元住民にとっては設置する意味がわからず、長崎市側も説明不足であるとしてこれを取りやめ、再検討することになった[6]。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d “平和公園そば ガンジー像 インド政府から寄贈 広島市が近く設置へ”. 中国新聞 (2023年5月11日). 2024年1月20日閲覧。
- ^ a b c “ガンジー像お披露目 平和公園そば モディ首相ら出席”. 中国新聞 (2023年5月21日). 2024年1月20日閲覧。
- ^ “外国人被爆者の全容、今も不明【広島サミット 原点の地で】<7>”. 中国新聞 (2023年2月16日). 2024年1月20日閲覧。
- ^ “国連本部にガンジー胸像 インド独立の父”. 産経新聞 (2022年12月15日). 2024年1月20日閲覧。
- ^ “平和の時計塔” (PDF). 広島平和記念資料館 (2021年3月31日). 2024年1月20日閲覧。
- ^ a b c d “ガンジーの胸像 長崎市が設置場所を再検討へ”. NHK (2024年3月6日). 2024年3月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月21日閲覧。
関連項目
- 原爆犠牲ヒロシマの碑 - 北側にある
- 韓国人原爆犠牲者慰霊碑 - 元々は広島平和公園の外にあった
座標: 北緯34度23分35秒 東経132度27分17秒 / 北緯34.393022度 東経132.454825度 / 34.393022; 132.454825
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