大迫 敬介(おおさこ けいすけ、1999年7月28日 - )は、鹿児島県出水市出身のプロサッカー選手。Jリーグ・サンフレッチェ広島所属。ポジションはゴールキーパー(GK)。日本代表。
経歴
中学時代までを鹿児島県で過ごした。小学4年生の時には兄の試合に混ざり、中学3年生のシュートを何度も止める活躍を見せた[2]。2015年にサンフレッチェ広島ユースに入団。高校1年次からトップチームのキャンプにも参加した[3]。高校2年次には守護神として高円宮杯U-18サッカーリーグ プレミアリーグWESTの優勝に貢献し、チャンピオンシップでは青森山田高校に敗れたがMIPを獲得した[4]。2017年3月、サンフレッチェ広島とプロ契約をした[5]。
2018年にトップチームに昇格。2年目の2019年、正GK林卓人の負傷により2月19日に行われたACL・プレーオフのチェンライ・ユナイテッドFC戦で公式戦デビューすると、好セーブを連発しPK戦の末の完封勝ちに貢献[6]。その4日後に行われたJ1リーグ開幕戦・清水エスパルス戦でもスタメン出場しJリーグデビューを果たした[7]。このまま2019シーズンは林にポジションを譲ることなくレギュラーとしてリーグ戦29試合に出場するなど飛躍のシーズンとなった。
2020シーズンも開幕スタメンを勝ち取ったが、新型コロナウイルスの影響で中断期間を挟み、中断期間明けに林にポジションを奪われてしまったため、結局このシーズンは林より4試合少ない15試合の出場に留まった。
2021シーズンは、林を抑えて開幕スタメンを勝ち取った。その後も不動のレギュラーとして出場を続けていたが、自身の不調から三度林の後塵を拝し、後半戦はベンチを温める試合が増えた。
2022シーズンは、引き続き第2GKとしてスタートしたが、林の負傷離脱に伴い正GKに昇格すると、安定したパフォーマンスを披露。林復帰後も守護神の座を守り、同年のルヴァンカップ優勝に貢献した。
2023シーズンは、開幕戦からスタメンとして出場すると安定したプレーを披露し、チームをリーグ3位に導く活躍を見せ個人としてもリーグ戦33試合に出場した。
2024シーズンは、林が引退したため林の引退セレモニーで背番号1を受け継いだ[8]。
代表
2019年5月23日、キリンチャレンジカップの日本代表メンバーに初選出[9]。その翌日に発表されたコパ・アメリカに臨む東京五輪世代中心で構成された日本代表にも選出された[10][11]。6月18日、コパ・アメリカ初戦のチリ戦で代表デビューを果たした[12]。同年12月にはEAFF E-1サッカー選手権2019に出場する日本代表に選出された[13][14]。
東京五輪世代の世代別代表では2019年から保っていた守護神の座を谷晃生にポジションを奪われる形となり、第2GKで東京五輪に参加。結果、大会を通して出場は無かった。
W杯後日本代表に選出されるとクラブで出場機会が減ったシュミット・ダニエル、負傷した中村航輔に代わり出場機会を増やし、AFCアジアカップ2023では守護神としての活躍が期待されたが、大会直前に負傷しメンバー入りはならなかった[15]。
人物・エピソード
- 目標とするゴールキーパーはマヌエル・ノイアー。守備範囲の広さやディフェンスラインの背後をケアする技術を参考としている[16]。
- 広島ユース時代に監督として指導に携わった沢田謙太郎からは「アイツの一番いいところは、どんなときも下を向かずやれる」と、2019年より広島GKコーチを務めている澤村公康からは「敬介の一番の強みは常に平常心でいられる」と共にメンタル面を評価されている[7]。
所属クラブ
- 江内サッカースポーツ少年団
- フェリシドFC
- 2015年 - 2017年 サンフレッチェ広島ユース(広島県立吉田高等学校[1])
- 2018年 - サンフレッチェ広島
個人成績
国内大会個人成績 |
年度 | クラブ | 背番号 | リーグ | リーグ戦 | リーグ杯 | オープン杯 | 期間通算 |
出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 | 出場 | 得点 |
日本 | リーグ戦 | リーグ杯 | 天皇杯 | 期間通算 |
2018 | 広島 | 38 | J1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2019 | 29 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 30 | 0 |
2020 | 15 | 0 | 1 | 0 | - | 16 | 0 |
2021 | 27 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 27 | 0 |
2022 | 28 | 0 | 8 | 0 | 5 | 0 | 41 | 0 |
2023 | 34 | 0 | 3 | 0 | 2 | 0 | 39 | 0 |
2024 | 1 | | | | | | | | |
通算 | 日本 | J1 | 133 | 0 | 12 | 0 | 8 | 0 | 153 | 0 |
総通算 | 133 | 0 | 12 | 0 | 8 | 0 | 153 | 0 |
- 2017年、2種登録選手として公式戦出場は無し(背番号38)
その他の国際公式戦
出場歴
タイトル
チーム
- サンフレッチェ広島ユース
- サンフレッチェ広島
代表
個人
代表歴
出場大会
- U-16日本代表
- インターナショナルドリームカップ(2015年)
- 平和祈念広島国際ユースサッカー (2015年)
- 第11回デッレナツィオーニトーナメント (2015年)
- U-18 Jリーグ選抜
- NEXT GENERATION MACH(2016年、2017年)
- U-17日本代表
- U-18日本代表
- バレンティン・グラナトキン国際フットボールトーナメント(2015年)
- コパ・デル・アトランティコ(2017年)
- U19-Four Nations(2017年)
- AFC U-19選手権2018・予選(2017年)
- U-19日本代表
- Panda Cup 2016(2016年)
- トゥーロン国際大会(2017年)
- インドネシア遠征(2018年)
- ロシア遠征(2018年)
- メキシコ遠征(2018年)
- AFC U-19選手権(2018年)
- ブラジル遠征(2018年)
- U-20日本代表
- ドイツ遠征(2017年)
- M-150カップ(2017年)
- 欧州遠征(2019年)
- U-22日本代表
- U-23日本代表
- U-24日本代表
- SAISON CARD CUP 2021(2021年)
- 東京オリンピック2020(2021年)
- 日本代表
試合数
出場
脚注
[脚注の使い方]
出典
- ^ a b “トップメンバー紹介:大迫 敬介”. サンフレッチェ広島 (2019年). 2019年3月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月19日閲覧。
- ^ 中学3年生のシュートを何度も止めた小学4年生の大迫敬介は衝撃だった ゲキサカ(2021年7月21日)
- ^ 広島トップチームのキャンプにも参加の高校1年生、U-18Jリーグ選抜GK大迫敬介が“得意の”雨中で好守連発 ゲキサカ(2016年2月20日)
- ^ 東京五輪世代の注目守護神、広島ユースGK大迫はMIP賞に。来年、個人、チームの目標に再挑戦 ゲキサカ(2016年12月18日)
- ^ 『大迫敬介選手(サンフレッチェ広島ユース)プロ契約締結のお知らせ』(プレスリリース)サンフレッチェ広島、2017年3月13日。オリジナルの2017年3月13日時点におけるアーカイブ。https://web.archive.org/web/20170313214600/http://www.sanfrecce.co.jp/news/release/?n=10451&m=3&y=2017。2017年3月13日閲覧。
- ^ 【ACL採点&寸評】広島0(4PK3)0チェンライ・U|最高評価はプロ初出場の若き守護神!一方で低調な攻撃陣は... サッカーダイジェスト(2019年2月20日)
- ^ a b “【広島 vs 磐田】 ウォーミングアップコラム:19歳GK・大迫敬介の魅力。明るく前向きで、いつも平常心”. J's GOAL (2019年2月28日). 2020年8月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年3月19日閲覧。
- ^ ゲキサカ編集部 (2024年1月9日). “広島が今季トップチーム体制を発表! 林卓人氏コーチ就任でGK大迫敬介が1番、新戦力FW大橋祐紀は77番”. ゲキサカ. 2024年3月20日閲覧。
- ^ 久保建英がついにA代表入り!森保一監督が語った選出理由は? サッカーダイジェストweb 2019年05月23日
- ^ “若手メンバーで臨むコパ・アメリカで森保一監督が掲げた目標は?ベテラン岡崎、川島らの招集にも言及”. サッカーダイジェスト. 日本スポーツ企画出版社 (2019年5月24日). 2019年5月25日閲覧。
- ^ “コパ・アメリカの代表メンバーに久保建英、中島翔哉らを選出!A代表初招集は安部裕葵ら13名!”. サッカーダイジェスト. 日本スポーツ企画出版社 (2019年5月24日). 2019年5月25日閲覧。
- ^ 【日本代表スタメン発表】久保建英、中島翔哉ら先発! 大迫敬介など6人がデビューへ フットボールチャンネル 2019年6月18日
- ^ 『「EAFF E-1サッカー選手権2019」の日本代表メンバーに、佐々木翔選手、森島司選手、大迫敬介選手が選出!』(プレスリリース)サンフレッチェ広島F.C、2019年12月4日。オリジナルの2019年12月7日時点におけるアーカイブ。https://web.archive.org/web/20191207155155/https://www.sanfrecce.co.jp/news/team/2351。2019年12月7日閲覧。
- ^ 『SAMURAI BLUE(日本代表)メンバー・スケジュール ~EAFF E-1サッカー選手権2019(12/10~18@韓国)~』(プレスリリース)日本サッカー協会、2019年12月4日。https://www.jfa.jp/samuraiblue/news/00023750/。2019年12月7日閲覧。
- ^ “広島の日本代表GK大迫敬介が右手骨折で手術…全治2か月でアジアカップ欠場へ(ゲキサカ)”. Yahoo!ニュース. 2024年3月20日閲覧。
- ^ 川原崇 (2016年11月6日). “ユース年代最強と謳われる守護神、大迫敬介の格別”. サッカーダイジェスト. http://www.soccerdigestweb.com/news/detail1/id=20344 2017年3月13日閲覧。
- ^ “CONMEBOLコパアメリカブラジル2019”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2021年4月10日閲覧。
- ^ “EAFF E-1 サッカー選手権 2019 決勝大会”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2021年4月10日閲覧。
- ^ “EAFF E-1サッカー選手権2022”. JFA|公益財団法人日本サッカー協会. 2022年7月25日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 大迫敬介 - Olympedia (英語)
- 大迫敬介 - National-Football-Teams.com (英語)
- 大迫敬介 - Soccerway.com (英語)
- 大迫敬介 - Soccerbase.comによる選手データ (英語)
- 大迫敬介 - FootballDatabase.eu (英語)
- 大迫敬介 - WorldFootball.net (英語)
- 大迫敬介 - Transfermarkt.comによる選手データ (英語)
- 大迫敬介 - J.League Data Siteによる選手データ
- 大迫敬介 - TheFinalBall.com (英語)
- 大迫敬介 (@keisuke_0728) - X(旧Twitter)
- 大迫敬介 (@keisuke.osako) - Instagram
サンフレッチェ広島 - 2024 |
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スタッフ | |
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選手 | GK | |
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DF | |
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MF | |
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FW | |
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- | - 12 サポーター
- 320 サンチェ
- 903 フレッチェ
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関連項目 | |
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日本代表 - 出場大会 |
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U-19日本代表 - AFC U-19選手権2018 3位 |
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日本代表 - EAFF E-1サッカー選手権2019 |
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U-23日本代表 - AFC U-23選手権2020 |
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U-24日本代表 - 2020 東京五輪 サッカー競技 第4位 |
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日本代表 - EAFF E-1サッカー選手権2022 優勝 (2回目) |
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J1 | 1990年代 | |
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2000年代 | |
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2010年代 | - 10: 槙野智章
- 11: 梁勇基, 太田宏介
- 12: 佐藤寿人
- 13: 柿谷曜一朗, 佐藤寿人
- 14: 西川周作, 工藤壮人, 平岡康裕, 森岡亮太, 水本裕貴, 豊田陽平
- 15: 谷口彰悟, 中澤佑二
- 16: 秋元陽太, 田中佑昌
- 17: 中澤佑二, 柿谷曜一朗, 水本裕貴
- 18: 西川周作, 秋元陽太, 澤田崇
- 19: 受賞者なし
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2020年代 | |
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J2 | |
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J3 | |
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Jリーグアウォーズ(最優秀選手賞 - JB11 - 得点王 - JBYP賞 - JFP個人賞 - J2MEP - 功労選手賞 - 最優秀監督賞 - 最優秀主審賞 - 最優秀副審賞 - JBP賞) |