正方行列(せいほうぎょうれつ、英: square matrix)とは、行要素の数と列要素の数が一致する行列である。サイズが n × n つまり、n 行 n 列であるとき、n 次正方行列という。
![{\displaystyle {\begin{bmatrix}a_{11}&a_{12}&\cdots &a_{1n}\\a_{21}&a_{22}&\cdots &a_{2n}\\\vdots &\vdots &\ddots &\vdots \\a_{n1}&a_{n2}&\cdots &a_{nn}\end{bmatrix}}}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/265505fd10d5028df275022e63485cbe5a1c4ea3)
性質
- 同じサイズの正方行列の全体には加法・乗法が定義可能で、環をなす。(これは行列のサイズが n × n のとき n 次の全行列環と呼ばれる。)
- 可換環上 1 次の場合(スカラー)をのぞいて、全行列環は非可換。
- 実数体 R 上で定義された 2 次の全行列環は複素数体 C と同型な部分体を含む。
- 複素数体 C 上定義された 2 次の全行列環あるいは R 上定義された 4 次の全行列環は、四元数体 H に同型な部分斜体を含む。
- 可換環上で定義される正方行列には行列式を定義できる。
- 単元と冪等元の積として書ける。
正方行列に対して定義されているもの
正方行列に対して定義されているものを以下に示す。
特異値を除くと、通常これらは正方行列でのみ定義されている。
特殊な正方行列
関連項目
外部リンク