窩頭

窩頭
窩窩頭
別名 窩窩頭
発祥地 中国(明朝)
地域 北京[1]
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窩頭(ウォートウ)、または窩窩頭(ウォーウォートウ)とは、中国北部の伝統的な食べ物。窩頭を元に考案された小窩頭も本項で説明する。

トウモロコシの粉を水で練り、丸めて蒸したものであり、庶民の主食として食べられていた。包子のような中身の餡はなく、マントウのように発酵の工程も加えられていない[2][3]饅頭に似た形のものが多い。

庶民や貧乏人の食べ物とされていたが、近年健康食品として認識されている。

小窩頭

小窩頭
発祥地 中国(清朝)
地域 北京
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小窩頭(シャオウォートウ)は北京菓子[4]

1900年義和団の乱の折、西太后は北京を脱し、西安へ逃れた[4]。その道中で、空腹を覚えた西太后が側近に食べ物を求めたが、農民の主食である窩頭しか手に入らなかった。側近は仕方なく西太后に差し出しところ、空腹に耐えかねていた西太后は窩頭を美味いと喜び、瞬く間に平らげてしまった[4]。乱が治まり北京へ戻った西太后は、あの時に食べた窩頭の味を思い出し、宮廷料理人に作るよう命じた。だが料理人は庶民や貧乏人の食べ物である窩頭を西太后に食べさせて良いものか悩んだ末、生地のトウモロコシ粉に大豆粉を加えて練り、小さな形に成形した上で蒸し、キンモクセイのシロップとの甘みを加えるなどして味を調えた[4]。西太后は一口食べ、これはあの時の味であると、叫んで大いに喜んだと伝えられる[4]

小窩頭と名付けられ、宮廷菓子として広まっていった[4]

出典

  1. ^ “慈禧与窝窝头”. 《中国粮食经济》 (2005年7期). (2005). 
  2. ^ 第3版, 中日辞典. “窝头(中国語)の日本語訳、読み方は - コトバンク 中日辞典”. コトバンク. 2024年4月26日閲覧。
  3. ^ “窝头の意味 - 中国語辞書 - Weblio日中中日辞典”. cjjc.weblio.jp. 2024年4月26日閲覧。
  4. ^ a b c d e f “食道をゆく 第47回 小窩頭”. 上海ジャピオン (2010年11月19日). 2024年7月19日閲覧。

外部リンク

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