都市土木

都市土木(としどぼく)とは、都市都心市街地における土木施設整備・土木技術を取り扱う土木事業分野の呼称。

都市土木は、 都心特有の流域治水地盤への影響、建設工事等にともなう騒音振動、地下埋設物や地下水脈などへの対策、都市交通などへの対処など、都心特有の問題に対処する必要がある[1]

東孝光新建築1967年5月号に寄稿した〈駐車場の計画と設計〉境界領域の充実のために において、土木行政は道路都市計画上水道及び下水道河川鉄道・・・などと縦割り行政になっており、都市土木では横のつながり、総合的な事業展開が必要だとしている。

1級土木施工管理技士資格の試験区分の専門土木に、鋼構造物コンクリート構造物河川山岳土木(内容は砂防ダム、山岳トンネル)、道路港湾海岸、とならんで、「都市土木」がある。その内容は、鉄道(営業線近接工事、軌道工事等)、地下構造物(シールド工事等)、衛生工学上下水道小口径管推進工法、薬液注入工法等)である[2]

脚注

  1. ^ 都市土木の課題をクリアして安全な施工に取り組む (PDF) 鉄道・運輸機構だより No.47 2015 Autumn
  2. ^ 1級土木施工管理技士学科試験要点チェック 2017年版 著者: 清水一都。他は土木一般(土工コンクリート工、基礎工)、法規(労働基準法労働安全衛生法建設業法、道路関係法、河川法建築基準法火薬類取締法騒音規制法振動規制法港則法海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律(海洋汚染防止法)、海上衝突予防法水質汚濁防止法土壌汚染対策法)、共通工学(測量契約設計図書)、工程管理(施工計画工程管理安全管理品質管理環境保全)である。

参考文献

  • 都市開発と土木工学 : 都市土木技術の課題と展望 : 土木学会創立80周年記念シンポジウム論文集 土木学会創立80周年記念事業実行委員会国際シンポジウム小委員会編集 1994.11
  • 現場技術者のための都市土木 : 土と水の諸問題 福田秀夫, 坂野五郎共編 鹿島研究所出版会1972.5
  • 第4肥料工場候補地基本調査報告書 : 都市土木編 1964.12